数学では、実数(Real Number)の他に複素数 (Complex number)も扱います。
それをPythonを使って計算してみましょう。

この記事はこんな人におすすめ。
- Pythonによる複素数の表し方を知りたい。
- 複素数の大きさの求め方を知りたい。
Python の複素数
Pythonを使って複素数を計算するときは、複素数の虚部に使われる記号 をjで表します。
例えば、
複素数 3+4 を3+4j と表します。
では実際に複素数を見てみましょう。
下記では、3+4j に a を割り当て、type 関数で a を指定すると complex 型のオブジェクトと返してきました。
同じように4+4j に b を割り当て、type 関数で b を指定すると、同じように complex 型と返してきます。
a=3+4j a (3+4j) type(a) complex b=4+4j b (4+4j) type(b) complex
複素数同士での四則演算もすることができます。
a+b (7+8j) a-b (-1+0j) a*b (-4+28j) a/b (0.875+0.125j)
では複素数の実部と虚部を取り出してみましょう。
複素数の実部は3+4jで言えば、3の部分で、虚部は4jの部分。
属性realと属性imagを使って実部と虚部の部分を取り出していきます。
a.real 3.0 a.imag 4.0 b.real 4.0 b.imag 4.0 a.conjugate() (3-4j) b.conjugate() (4-4j)
4+4jでも実部と虚部を取り出すことができます。
b.real によって 実部 4 、b.imagによって同じく虚部 4をとる出すことができました。
複素数の共役
また、複素数の共役 (conjugate) とは、実部が同じで虚部の符号が逆になったものを言います。
例えば 3+4j の共役は 3-4j。
4+4jの共役は4-4jになりますね。
conjugate()メソッドを使って取り出してみると、
a.conjugate()が 3-4j になっていますね。
bでも同じことで、b.conjugate()で4-4jが取り出せます。
複素数の大きさ
では複素数の大きさを求めてみましょう。
複素数 a とbの大きさ、 および
を求める場合の式は以下の通り。
この式をもとに、pythonで計算してみましょう。
(a.real**2 + a.imag**2)**0.5 5.0 (b.real**2+b.imag**2)**0.5 5.656854249492381 # abs関数を使って複素数の大きさを求める abs(a) 5.0 abs(b) 5.656854249492381
複素数 a の大きさ は 5.0。
複素数 b の大きさ は 5.656854249492381になりました。
このように式を記述しなくても、実は複素数の大きさをabs()関数で求めることができます。
abs()関数を使うことで、
は 5.0
は 5.656854249492381
と記述式と同じように、複素数の大きさを求めることができましたね。
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